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パチスロ

店長(第1話)

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ぱんダメんさん

ブロガーランキング:30位
その昔、専業に限りですがホール店長と客の立場が完璧に逆転するホールがありました。何とも摩訶不思議なホール。そんなホールのお話を今回はさせて頂きます。

かれこれ12年ほど前の専業時代。

大花火・エキゾースト・獣王などの爆裂機が大暴れしていた頃、ワタシは学生時代の職員室に入るが如し、礼儀正しく通ったホールがありました。

そのホールは寂れたホールで昔ながらのザ!パチンコ屋。店員はパンチパーマ、床はベニヤ板、タバコの煙は充満。

普段は他のホールへの近道として使う程度のホールでした。

ある日、いつものようにホールを抜けようと思ったその時、とんでもない光景が目に飛び込んで来ました。

時間は21時頃。

大花火の一台に設定6と書かれた札がぶっ刺さってるわけですよ。BIG回数も35回オーバーと非常に6っぽい挙動。バケもしっかり引いていて万枚コース。

周りを見渡すと、ところどころに設定6の札が刺さってる。

こ、こ、これは!パラダイス店の匂いがギュンギュンする。ってことでパンチの店員にイベントについて確認。

聞くところによると、

■イベント情報
・開店から設定6の台に札が刺さってる
・先着順(並び順)
・毎週土日開催
・7台位に札が刺さる。いずれも設定6確定

超パラダイスホールじゃん!

その日は偶然にも土曜日。つーことは明日もイベント日だ!したらば店内をくまなくチェック。

パンチの言うことに偽りはなさそう。札台は全て設定6っぽい挙動でドル箱タワーがいずれも建設中。

うーん、しかし不思議だ。なんでこんな客が少ないんだ?変な客もいないしな。少々疑問に思いましたが、まーそんな事はどうでもいい。

ここまでは非常に順調、申し分なしの超のつく優良店。

後は朝の競争率だけだな。

なんて思ってる矢先にこんな声が飛び込んできた。

『おおおおぉぉぉ!設定6に札がぶっ刺さってんじゃん!何だよコレー!マジ!スッゲーじゃん!○○君、毎週土日開催のイベントだって、明日みんなで根こそぎとっちゃいましょ。この店最強ぉぉぉおおお!』

ってな感じでフィーバーしてる輩が数名、カットイン。

明日は早めに行かねばなるまい。

土曜日の朝、始発と同時にホールへ着くとキャッキャッと騒ぐ若い連中が10名ほど先頭を牛耳っていいた。設定6の札は7台程度。よって、彼らに全てを取られるのは必至。

終わった・・・。

残念だけど、このまま帰るのもアレだし一応、朝の状況だけでも確認してから帰ろう。開店まで時間もあったので、近くのカフェで時間潰し。

やっぱ、無性に設定6の台が惜しくなってきた。掴めば10万勝ちは余裕で射程圏内。そんな台が楽勝で取れる状況を、見逃したくない。開店前から寝袋大作戦でもするか?彼らよりも早く台を取る事を試行錯誤して考えた。

そんな事をあれこれ考えていると、気づけばホールの開店する時間。慌てて、ホールに向かうと、不思議な光景が。

なんと、設定6の札台には彼らの姿が無い、それどころかホール内にすら見当らない。

札台には、前日と似たような顔ぶれ・・・。

は?何が起こったの?キャッキャ騒いでた彼らがテッキリ占拠して打ってると思ったのに・・・。

その時、昨日イベント情報を教えてくれたパンチが近づいてきて、一言。

『朝並んでた連中を探してるのかい?店長が出禁にしたよ(笑)』

次回に続く。
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