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日記

王貞治は最初から一本足打法だったわけではない

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百連太郎さん

ブロガーランキング:-位
ということくらい
野球ファンなら誰もが知っている常識かな


オリンピックも始まり

今日から夏の甲子園全国高校野球選手権大会


怪物スラッガ-清宮幸太郎を擁する早稲田実業は残念ながら今回の大会出場はならなかったが


その昔…
いやかなり昔

その早稲田実業でノ-ヒットノーランを達成し優勝投手にまでなったのが

王さんだった


正確には春のセンバツで優勝
夏はノーヒットノーランを達成しながら準々決勝で敗退だったか


王さんは

東京下町のラーメン屋さんの子として生まれたが


生まれた時はあまりにも未熟児で
ご両親はしばらくきちんと生存を確認してからと思ったのか出生届を出すのが遅くなった


そして実は王さんは双子で
お姉さんがいたわけだが


王さんよりも元気だったお姉さんのほうが幼くして病気で亡くなってしまう


お母さんは幼い王少年に

「貞ちゃん
お姉ちゃんがお前の弱いところを全部持っていってくれたから
もう病気しないのよ」

と言った


幼い王少年は

お姉ちゃんの分まで自分はがんばって生きなきゃって思っただろうか


そして

中学時代は野球をやっていただろうし
その頃に後の師匠となる荒川博氏との出会いもあったようだが


第一志望の高校は早稲田実業ではない他の進学校であって


だが

その第一志望校に合格できなかったため早稲田実業に進学したのであって


もし第一志望校に合格入学していたら王さんは野球をやっていなかった


なぜならその高校に野球部はなかったからでありお父さんも電気技師になってほしいと願っていたようだ


それから甲子園での活躍もあって卒業後は巨人に入団


当時の監督であった水原茂氏は王さんに打者に転向専念させるようにする


そのあと監督になった野球の神様こと川上哲治氏から荒川博氏が「王をなんとかしてくれ」との命を受け

二人で一本足に取り組むことになる


詳しいことは割愛するが

突っ込む癖の矯正などタイミングの取り方で


畳の上で裸足で
天井からぶら下げた紙を真剣で切る

という変わった練習法


それは

裸足のほうが踏み出した時に足の裏で力の入り具合など直接感じ取れ体得できるということもあったのか


合気道や座禅といった日本古来の武道や禅などの練習も取り入れ

心技体全てにおいて血のにじむような努力の結晶が


一本足打法の完成であり


その後

王さんは飛躍的にホームラン数を増やすこととなる


これまで他にも一本足打法だった打者や挑戦した打者は多いが


王さんと同じような結果を残すことは難しい


なぜならそれは

王貞治が王貞治であるがゆえの


王貞治としてのカタチであって


誰かが簡単に真似してできるものではない


話は尽きないが


王さんは並大抵な数字では満足しない

一人分じゃダメなんだ
二人分生きなきゃ


そしていつしか天高くホームランを打つことが自分の宿命のようになったんじゃないか


いつまでも心の中にいっしょにいる天国のお姉さんに届けとばかり

天高く綺麗な放物線を描くホームランを打つことが


そして


ホームラン30本打ちながら
「王貞治としてのバッティングができなくなった」と言い引退するまで


868本もの虹のアーチ(ホームラン)を空にかけ


初の国民栄誉賞にも輝いた


生まれた時はどうなるかわからないと思われた身体の弱い赤ちゃんが
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