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パチンコ

黒猫撫子観察日記・1(前)

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美羽さん

ブロガーランキング:-位
美羽も大好き
楽しいパチンコですが。

反面、まだまだいろいろな問題点もありますよね。

そんなパチンコの問題点を改めて考えてみよう。
(;´~`)


はい。
お待たせしました

新作パチンコ小説完成いたしました
今回の小説はオムニバス形式で、1話完結。

一応、パチンコ問題提起作になる……つもりです。

不定期連載。




『黒猫撫子観察日記・1(前)』



私は猫。

名前は、まだ無い。



私の住家は、パチンコ店の駐車場。

ここで、1年前から自由気ままな生活をしている。

つまり私は、人間達がいう所の、いわゆる野良猫というやつだ。

このパチンコ店の駐車場で、人間観察をするのが私の趣味。


ちなみに、パチンコという遊び。
猫の私は、いまだによく理解出来ないでいる。

どうやら、玉を入れたり出したりして、お金を得たり、失ったりする遊びらしいんだけど……。

私には、それの何が楽しいのかサッパリ分からない。

玉なら、転がして遊ぶ方が断然楽しいもの。


何が楽しいのかよく分からないパチンコだけど、パチンコに来る人間は実に様々だった。

男も女も来るし、若い人間から歳を取った人間まで。
実に様々。

ただ、人間の子供はあまり見掛けなかった。

きっと人間の子供にとって、パチンコは面白くない遊びに違いない。


そうそう。

子供といえば、今年の8月頃の事を思い出すわ。

暑い夏の日だった。

私は全身を毛に覆われているので、とにかく暑かった。

ちなみに、私の毛は黒い。


暑くて溶けてしまいそうだった私は、水を求めて駐車場内をさ迷っていた。

その時、どこからともなく、人間の赤ん坊の声がしたの。

こんな場所で赤ん坊を見掛けた事はなかったから、聞き間違えだと思って無視していたけど、声は次第に大きくなる。

そして、一台の赤い車の傍に来た時、声は一段と大きくなった。

間違いなく車内に赤ん坊がいる。

しかも、声を聞く限り、泣いているみたい。

なんとなく気になった私は身軽に、ヒョイと車のボンネットに飛び上がった。

でも、
ボンネットはフライパンの様に熱くなっていて、私はボンネットの上で思わずバタバタと足踏みをしてしまった。

だって、危うく肉球を火傷してしまう所だったんだもの。

なんとかフロントガラスに足を乗せて車内を覗き込んでみると、やっぱりそこには人間の赤ん坊がいた。

しかも、驚いた事に1人っきり。

親の姿はない。

ボンネットがフライパンの様に熱くなっているのだから、車内だって暑いに決まっている!

このままでは赤ん坊が危ないと思って、私は急いでボンネットの上から飛び降りた。

駐車場を全速力で駆け抜けて、暑い夏の日でも長袖の制服を着た男の子の足に噛み付いた。

この男の子は1日の大半を駐車場で過ごしている、『けいびいん』という変な名前の男の子だ。

今では仲良しだけど、この時は初対面で、私が噛み付いた事に男の子は大層腹を立てた。

私を捕まえるべく、棒を振り上げて追い掛けて来る。

でも、それはこの時の私にとっては好都合。

私は再び駐車場を駆け抜けて、先程の車の上に飛び上がり、大声で叫んだ。

「にゃぁ!にゃぁ!」
(中に赤ん坊が居るのよ!)

男の子は私の言葉を理解できないから、最初は戸惑った様だったけど、車内を覗き込んで、すぐに赤ん坊に気が付いた。

男の子が大慌てでパチンコ店に向かって行くから、『早く車を開けなさいよ!』と怒鳴り付けたけど、どうやら男の子は車の持ち主を呼び出しに行ったらしい。



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