本日のパチ小説投稿 パチンコホールで捕まえて・8 変装した俺は、通い慣れたホールに恐る恐る入店した。 こそこそと壁際を歩いて移動し、1番端の列の、角台に座る。 多分、彼女にはまだ見つかっていないと思う。 こそっと顔を覗かせてみると、ホールの端の方で、彼女が掃除のおばちゃんと何やら楽しげに話し込んでいるのが見えた。 あの子は……働く気があるんだろうか……。 一抹の不安を抱きつつも、彼女が俺に気付いていないなら好都合だ。 サングラスをぐいっと押し上げて、台に向き直ろうとすると、通路に立っていたホールスタッフとバッチリ目が合ってしまった。 サングラスをかけた若い男がホール内でこそこそしたり、キョロキョロしたりしていたら、そりゃ怪しい。 どうやら、要注意人物としてマークされてしまったようだ。 俺が『別に、何でもないよ!』とアピールする為に片手を上げると、ホールスタッフは明らかに引き攣った笑みを浮かべ、一礼して去って行った。 とても、誤解が解けたようには見えない……。 だが、まぁ今はそんな事に構っている暇はないのだ。 さっさと金を入れて回し始めてみると……あれよあれよという間に大当り。 1000円でかかり、あっさり確変に突入して4連チャン。 (今日はこのまま閉店まで女神を眺めながら、大当りのまま帰れそうだ) などと浮かれた事を考えつつ、煙草に火を点けた時だった。 「コーヒーはいかがですか?」 うるさいホール内において、唯一はっきりと聞こえる声。 まぁ、惚れた欲目かもしれないが、鈴を転がすような可愛らしい声。 俺が聞き間違える筈もない。 女神の声だった。 Next⇒ 1~7はパチログTOPの検索機能で『パチンコホールで捕まえて』と入力して検索