パチンコホールで捕まえて・2 友人にその事を話すと「パチンコに初めて行った奴が当たるのはよくある事。次から負けるよ」と言われ、大層ムカついた。 だが俺は負けなかった。 その後も、俺は勝ち続けた。 本当に負け知らずだった。 どの機種で打とうと、どのホールで打とうと、俺は負けなかった。 勝った金を貯金する事もなかった。 貯金なんてしなくても、金が無くなればまたパチンコに行けばいいのだ。 パチンコホールは、俺にとって金を引き下ろすばかりの、巨大な銀行となった。 俺が親から小遣いを貰う事もなくなった。 が、それでも親は相変わらず「働け働け」とやかましかった。 あまりにもやかましいので、一度だけ「パチンコを仕事にして食ってる奴だっている。俺にはパチンコがあるから働く必要はない」と言ってやった。 それ以降、親はぱったり「働け」と言わなくなってしまった。 認めてくれたというよりは、どうやら諦めてしまったらしかった。 そのような生活が2年程続き、俺は気が付けば20歳だった。 成人してからは、パチンコに酒に煙草に女。 前以上に自堕落な生活が始まり、金遣いも荒くなった。 それでも、俺が金に困る事はなかった。 なぜなら、いまだに俺はパチンコでは負け知らずだったからだ。 1人暮らしも始めていたので、毎日が気楽なものだ。 女にもよくモテた。 どうやら女という生き物は、金を持った男に弱い生き物らしかった。 (勿論、全員がそうという訳ではないが) 俺は、楽しいが、中身のない空っぽな人生を生きていた。 フワフワと、地面に足が着かない感覚を、常に感じていたと思う。 そんな俺に転機が訪れたのは、21歳の、春だった。 ⇒Next とりあえず本日はここまで 今回のはプロローグみたいなもんなんで、あんまり面白くなかったかな? (゜Д゜;) 少しでも皆さんの暇つぶしになれば幸いです まだまだ続くよ~。