ある日の出来事 パチでめぼしい台がないときは、専らジャグの上狙いです。 自分の中の基準を満たすものはなかなかありませんが、それでも条件付きで打てる台ならいくつかあります。 その日は、条件を満たさなくなったので、止めようとコインを箱に入れ一度流そうと立ち上がります。 ジェットカウンターへ向かう途中、目の前で箱を持ち立ち上がるお客さんがいました。 機種はビンゴネオ 回転数は400を示しています。 普段は気にもしない機種ではありますが、さすがに足が止まります。 念のため、他に荷物やクレジットがないかを確認しますが、どうやら捨てられたようです。 空き台ということを確認した私は、履歴などを見るためにデータ機の操作をはじめます。 この機種に限り、あまり意味を持たない行為でも、一応、差枚、初当たり等を確認していきます。 状況としては、椅子の上にコインの入った箱を置き、椅子の真後ろ、台の目の前に立ったまま、台の上に設置されたデータ機を操作していると言えば分かりやすいと思います。 ひととおり確認したあと、携帯に打つ前の台の数字を入力します。 私の行動のパターン、癖と言えばそうなりますね。 普段私が重視する判別という意味では、ほぼ意味を持たないかもしれませんが、体に染み付いたものはとれないものです(^^; この機種は10台以上の設置状況ではありますが、夜ということもあり、隣はおろか、少し離れたところで一人ATを消化中のお客さんがいるだけです。 こうした状況での数字入力の途中、左隣から手が伸びてきて、私の目の前の台のデータ機の操作を始めます。 体は左隣の台と椅子の狭いところにねじ込ませ、言わば隣との台の領域に入らないところに体を維持させてはいるが、手だけはちゃっかりとこちらに伸ばすという格好になります(^^; 私の目線は、携帯に向いていますが、視界にはしっかりとその手が入ります(笑) 隣の手は、若い二人組。 この時期ならではの客層とも言えます。 履歴を表示していたデータ機が、隣の手の操作により、現在のゲーム数を表示させます。 機械の宿命ともいえる、誰が操作しても一定の指令を下されると、抗うことなく従い、お望みのものを表示する便利なものです。 そんなことよりも、椅子の上には私のコインの入った箱が座り、目の前には私が携帯にデータを入力しているという状況は相変わらずで、変わったと言えば、データ機を操作する手の持ち主ということになります。 台の現在のゲーム数を知った彼らは、変わらない状況のまま会話を始めます。 『この台なら444のB天井まで打てば期待値がある 』 とか、何とかかんとか... 面白そうなので、私は携帯に目線を落としたそのままの状態で、体を動かすことなく聞くことにします。 一連の期待値云々の話が終わり、次に二人が取った行動は、何も置いていない下皿にタバコを置いて離れていきます。 私に声をかけることなくです。 どうやら、目の前に立ち、椅子の上に物を置いた状態では台をキープしたことにはならないみたいです(笑) 若しくは、その二人には目の前の台、或いは数字しか見えてないのかも知れません(^^; 私にとってもちろん始めての経験であり、この後どうするのか興味があったので、そのまま状況を静観することにしたのですが... 時計は夜の9時を回ったことを表示しています。 疲れを知らぬ機械は、無情にも閉店時間へ向け状況を楽しむかの如く数字をカウントしていきます。 後半へ続く。