タイトル見た瞬間にコイツなにやらかしたんだ?と、思った方もいるでしょう。 私はなーんにも悪いことなどしてません。 むしろ良いことをしたんじゃ!!笑 今からその出来事をお話しします。 ■ ■ ■ ■ ■ ここ最近になってまた親父の仕事を手伝う事が多くなった。 朝早く行って帰るのが早ければ帰宅ラッシュ時、遅ければ終電間際のお仕事。 50超えているのによくこんなハードな仕事を文句1つ言わずにやって来ている親父には改めて尊敬する。 そんなある日。 いつもより早めに仕事が終わり、その日は母親が夜勤の為帰ってこないのを良いことに飲みに行くことになった。 夕方の16時頃に居酒屋に入り、ビールから喉を通した。 仕事終わりのビールほど美味いものはない。何度味わってもこれは至福の時だ! 親父も言葉では言ってないが、顔を見ればその事が伝わってくるかのような表情だった。 ツマミを2~3品頼み、軽く飲む感じでそこの居酒屋をあとにした。 2軒目は親父がオススメする焼鳥屋で飲み、その時点で互いに良い感じに出来上がっていたw そろそろ終電を考えて行動しなきゃと思い、焼鳥屋を出て駅に向かおうとした時だった。 新しく出来たホールが目に飛び込んだ。 俺は今度ゆっくり見ようと思って素通りしようとしたが、親父は入る気満々だった。 仕方なく入店することにしたが、入って驚いた。 そこはホールじゃなく昔懐かしい機種が楽しめる、ゲームセンターだったのだ。 店構えからしてちょっとおかしいと思ってたのだが、ゲームセンターと知った以上親父も興味が無くなっただろうと思ったが親父はある機種の目の前に突っ立っていた。 ミリオンゴッドだ。 4号機時代の革命機と言われていた名機が親父の目の前にある。 親父は黙って座った。 ク「もう、終電やべーから帰るぞ」 お「100Gだけ打たせてくれ。頼む」 親父の顔を見ると目が少し潤んでいた。 酒が入ってるからなのか、間違いなく感極まっているw 昔に散々ヤられた憎しみか、もしくはゴッドの破壊力を味わって狂喜乱舞していた事なのか、様々な気持ちが入り交じっているのだろう。 仕方なく100G打たせることにしたが、何故かその代金は俺が支払うことに。 まぁ日頃親孝行してねぇからこういう時ぐらいは良いかと思い1000円分のメダルを購入。 100Gなどあっという間に終わるはずなのだが、親父は一回一回のレバーオンを大事に叩いていた。 それでもゴッドは当らずに終わった。 帰ろうとすると、 お「当るまでやるぞ。」 ク「え!?なに言ってんだよ!もう終電無くなるぞ!」 お「こんな機会逃してたまるか!帰りはタクシーで帰ればいいじゃないか!タクシー代は俺が出す。」 なに言っても折れそうな気配がないので、仕方なく続行。 開始から1時間後ようやく当りを引いて俺の財布から5人の福沢さんが旅に出た。 親父は満足そうにGG消化してあっという間に2000枚ほど獲得した。 今じゃ考えられない出玉スピード。こんな台が昔は20台くらいあったと考えるとゾッとするわw そしてその出玉をスタッフに流してもらい一件落着した。 帰りのタクシーで親父は昔のゴッドについて語りだし、時には涙を浮かべ、時には子供のような笑顔で話してくれた。 気が付くと親父は寝ていた。 なんか親父の新しい一面が見れて少し嬉しかった。 タクシーが家の前に着いたので親父を起こすのだが起きない。 頬を叩こうが耳元で呼んでも起きない。 タクシーの運転手に迷惑がかかるのでとりあえずお会計は俺が払って、親父をおぶってタクシーを出た。 親父をおぶることになるとは思わなかったし、なぜ俺がお会計したのかもわけがわからなかった。 そんな俺を気にすることなく耳元でイビキをかいている親父はやはり偉大なのかも知れん。 ■ ■ ■ ■ ■ と、こんな感じの出来事があったんですが、今考えればあんな涙ぐんだ親父の顔を見ちゃうと出すものも出るってわけですわ。 翌日親父にタクシー代の請求したら、全く覚えてないので払わん。と言われ終わった。 あの日のゲーセンのことは一切覚えておらず自分は電車で帰ったと思い込んでるたちの悪い親父には色んな意味で敵わねぇよ。