ここ最近やっと落ちついたけど 夏がはじまる頃になると 思い出すんだよね 20年以上まえの あの季節を ここに書いてみたくなった それは中学に入学し 2、3日した放課後 教室から出ようとしたオレの 腕をひく同じクラスの女子 A美 「帰さないよ(笑)」 どう返答したかは 覚えてないが 腕をひかれるまま 先生の机裏に並んで座り ジャージを交換して着てみたり 手の平にチョークで落書きされたり よくわからないことをしていた でその日から 放課後の後ろ出口は オレたちの待ち合わせ場所となっていた ちがうなA美の待ち伏せ場所となった 次の日も帰りの会が終わり A美「帰さな〜い(笑)」 と腕をひっぱられる また次の日も しばらくそれはつづいた ある日の放課後 いつものように 出口で捕まってると オレの親友 「帰って昨日のスーファミの つづきやろうぜー」と A美を突きはなし 2人で早めに帰った 翌日 帰りの会で (きのうA美に悪いコトしたよなぁ) となぜか考えていた 帰りの号令がかかり カバンを肩にかけ出口を見ると A美が立っていた しかし彼女はいつものように腕を ひっぱらなかった オレは素通りし廊下に出た するとそこで制服をひっぱる感覚を感じた 「なんできのう帰ったの?」 いつものように教室に戻された オレは罪悪感を感じたせいか ひっぱられることに素直に応じた 相手の動きにまかせられたオレの手に初めて A美の手が握られていた その日は 教室から消えようとする夕日に2人で反抗し 下校時刻が過ぎた時刻で先生に怒られた 梅雨に入るころ 授業中にA美から 小さい手紙がまわってくるようになった オレがA美にイジメられてると噂になったりもした 2人の間で面白いことが増えていった そんな毎日を過ごし あっというまに夏休み 人生7回目の楽しい夏休み 初めて学校に行けない淋しさも感じた A美のせいだったのだろうか 休みが始まり部活と遊びと男臭くも 楽しい夏休みを過ごした そんなある日ソウメンを食っていると オレ宅に電話がかかってきた A美の友人 「A美ちゃんが、付き合いたいんだって よかったら電話してあげて」 オレ 「え〜・・うん」ガチャ とは言ったものの返事とゆうか 受話器までは握れるが 電話すら出来なかった 食いかけのソウメンは団子みたいに 固くなっていた 翌日 A美から電話があった 付き合うとかの話しではなく長電話をした その日から電話が毎日くるようになり 返事も急かされはじめ 夏休みの終わり「わかった」と答え オレたちはつき合うようになった 2学期になり イジメられてるとゆう噂はつきあっている とゆう噂で消えた そのせいか待ち伏せられるコトも 小さい手紙もなくなった つきあってると言っても 帰ってから電話がきたり 彼女の友人から 「好き、って言ってだって」とか 「たまにでいいから自分からも電話してほしい、だって」 みたいなコトを 言われるくらいな感じだった そして秋も深まり11月 彼女の友人から A美からの手紙を渡された お互いのために別れよう、みたいなコトが書いてあった しかし彼女の友人から 「今日だったらまだ間に合うから 電話してあげて」と謎なコトも言われた しかし出来なかった 好きだったから なにも出来なかったぁ・・ 自分から 手をつなぐことも 電話も気持ちを言うことも 2週間後 A美は1コ上の先パイとつきあった おれはトラウマ過ぎて しばらく恋愛しなかった だけどそのトラウマのお陰で その後の色恋はぜんぶ積極的になれた 今も好きな人に気持ちを言えるのは 彼女のお陰だろう いい夏だったな 過去が懐かしいのは今が幸せだから ほんとうにいい女って別れたあと 男を幸せにしてくれるよね みなさんも そんな経験ありませんか? おわり