「朝だよ起きてよ~起きてよ~起きてくれなきゃ悲しいじゃないかぁ~」 彼女の声で目覚める日曜日の朝。 目覚ましアラームは彼女の着ボイスだ。 今日は久しぶりに彼女とパチスロデートだ。 約束の時間までやをして時間を潰した。 ……………。 夢中になりすぎて気付けば約束の時間を10分も過ぎてしまっていた。 携帯を確認するとが届いていた。 非常にまずい。 きっと怒っているに違いない。 関係ないが彼女はボーイッシュな所があるのだけどそこがまた可愛らしい。 背も低い。 時々「にん」って言う。 そんなことはどうでもいいな。 急いで待ち合わせのホールまで車を走らせた。 待ち合わせのホールに到着し彼女を探した。 彼女はすぐ見つかった。 しかし… 僕は目を疑った。 彼女は見知らぬ男に打たれているではないか… 遅刻した僕への嫌がらせだろうか… 彼女の機嫌が直るまで僕は隣の鎧を着た兄ちゃんと遊ぶことにした。 鎧を着た兄ちゃんは「準備してくれ」とばかり話し掛けてくる。 何の準備をすればいいのかわからないのでとりあえずスルーしておく。 隣の彼女は楽しそうに「にん」って言いながら抜刀している。 僕の鎧の兄ちゃんは剣を振り回しながら階段を登ったり闘気を放ったりしてむさ苦しいことこの上ない。 そんなことをしながら彼女の様子を伺っていると… 彼女がお宝を探し始めた。 彼女のお宝探しはいつも癖だ。 彼女いわくスイカやチェリーを見るとお宝を探したくなるらしい。 悪い癖だ。 そして残念なことに彼女はほとんど罠にかかって終わってしまう。 案の定、彼女は檻に入ってしまった。 僕は少し「いい気味だ」と思ってしまった。 すると僕の鎧の兄ちゃんが洞窟を探検し始めた。 この癖は今の流行なのだろうか… しかし!! そこには捕われた彼女の姿が!! 鎧の兄ちゃんは立ちはだかるわけのわからない敵を倒し、赤色の扉や木の扉に突進して行った。 いつ彼女が捕われたのかわからないが… 頑張れ鎧の兄ちゃん!! たどり着いた先は… 行き止まりだった。 彼女を救えなかった… 僕は絶望した。 隣では彼女がおっさんの壺を叩き割っていた。 彼女は生きていた!! 僕は安心した。 するとそんな僕を見兼ねたのか彼女は僕の前にやって来た。 僕は彼女と二人で桜が舞散る中、一緒に楽しくおっさんの壺を割ったり、綱渡りしたり、お宝探ししたりして遊んだ。 そんな楽しい時間が永遠に続くと思われた矢先だった… 彼女が突然消えてロン毛の鎧を着たおっさんが現れた。 神社のような場所で杖を振り回していた。 「鬼の力を求めて旅をしている」とか言っている。 そんなこと知らんから彼女を出せと言った。 「阿倫!大丈夫だ!」との返答。 僕は阿倫ではない。 人違いだと言っても一向に去ろうとしないおっさん。 それどころかおっさんだけで手一杯なのに帽子をかぶった外国のおっさんもちょいちょい顔を出す。 おっさん祭りだ。 茜… 戻って来てくれ… つづく…