その日は 凄く涼しい朝でした 8月最後… 2泊3日、病院に宿泊し 無事におばちゃんの娘にバトンタッチすることが出来た ホッとして家に帰り 心配して来てくれた彼と僅かな夜の時間だけを過ごしながら 病院に通うを繰り返す 病院では、私がおばちゃんの手を握り娘を励ました 家では、彼が私の手を握り優しく頭を撫でてくれた… 言葉はほとんど無く それでも、一緒に居ることが心強かった おばちゃんの眠っている病室では民謡が流れた 私が『民謡が昨日から聞こえるんだ』と言ったのがキッカケ… 娘がYouTubeで民謡を引っ張り流したのだ 少しだけ、場違いかとは思ったけど 個室だし 東京に居ながらにして、地元に居るような雰囲気に一変した… 心なしか 周りの張りつめた空気が穏やかになった気がした 優しく… 優しく… それでも、別れの時は近づきました ある日の朝 彼の見送り後 病院に向かう予定で新幹線を待つ まだ、居て欲しい おばちゃんの最後の時に立ち会うのが怖かったから… その時… 『ぴっぴこ急変した…』 頭が真っ白になる 新幹線の閉まるドア 涙が溢れて止まらない 走り去る新幹線に背を向けてホームを走った 人混みにぶつかり謝りながらも走った この6ヶ月の闘病生活が頭を駆け巡る タクシーに乗り込んでも心は走った 病院にたどり着く ドアの前で泣きながら立つ娘と旦那さん 『おばちゃんは…?』 『さっき…』 苦しくて、胸が張り裂けそうで 声を上げて泣いた 空も泣いた 大好きなおばちゃんとの最後だった あの日の 目を開けた奇跡は、今日この日の為に、神様が起こした事だったのかも知れない… 最後に、掲示板で支えて頂いた皆様へ この6ヶ月は、強い信念が必要でした 沢山頑張ってるおばちゃんを支えたかった お世話になった恩返しがしたかったからです… 途中では、絶対に折れないと決めてた けど…私は弱くて 何度も何度も悩み、泣きました 途中、泣けなくなり、また悩みました それでも笑えたのは沢山の支えがあったからでした ありがとうございましたm(_ _)m 今は、力が抜けて でも…明日から病院に行かなくていい日々が逆に悲しいです おばちゃん ありがとう