なんで、『俺はパチンコをはじめたんだろう』って、ふと考えた。 大学時代、すごく好きだった女の子と、やっと付き合うことになり、はしゃいでいたら、 1週間でフラれて、すごく落ち込んでいたとき、 とんねるずの番組でパチンコ勝負みたいなことをやっていた。 そのときに『実況パワフルプロ野球』の台を打っていて、 プレステの同タイトルが大好きだったから、ちょっとやってみたいなぁ、と思い、 翌日、知り合いに会いたくなくて遠くのホールにいき、パワフルプロ野球を打った。 座って5分くらいで、ハンドルがなにやら震えて 『なんだ?』と思ったら、いきなり確変! 今は懐かしい京楽のPバイブって奴です。 その日はブラス10000くらいでしたが、景品交換の意味もよくわからず、レシートもってうろうろしてました。 その次の日、またその次の日と打ちつづけ、 CR機はそんなに甘くないということを知りました。 そんなある日、大学のサークルの先輩にパチンコを始めました、っていう話をしたら、 『じゃ、面白い台があるよ、いっしょに打ちにいこう』 といわれ、近所のホールへ そこで出会ったのが、 往年の名機種『ファインプレー』でした。 羽根物とよばれる機種を初めて打ったわけですが、 低予算で熱くなれるゲーム性はともかく、この店のファインプレーは特殊な勝ち方ができた。 10台あるうちの左から3台目、33番台。 本来、磁石が着いた回転役物の真ん中に玉がつけばV入賞確定、左や右では、Vゾーンの左右の動きがドンピシャなら、入賞と言った感じだが、左右ではまず入らない。 ところが33番台は台が極端に傾いており、 真ん中はともかく、左についてもかなり高確率で入賞するのだ。 そして33倍と俺との3年にわたる戦いが始まったのだ……