【北斗を打っときゃ間違いなかった】
北斗はまさに一世風靡であった。 これはパチスロだけに収まらない。原作コミック・映画・ゲーム・歌・グッズ等ありとあらゆるコンテンツが北斗ブーム。社会的にいわゆる「第三次北斗ブーム」が到来する程でした。 北斗バブル。どこのお店もメインでしたから、設定状況が驚く程良かったですね。 増台に次ぐ増台。「ケンシロウ」「拳王」「ユリア」「夢想転生」「黒王」「宿命」とパネルも増えて、どれかのパネル全6みたいなイベントもありましたね。
宿命パネルは末期に発売したのでかなりレア。 1/2で56なんてのはザラで全台456とか探せばいくらでもありました。 おいらの行ってたお店は「オーライベント」なんてのをやってましてね。 全台にオーラ札が刺さってるんですが、12・15・18・20時になるとマイクパフォーマンスと共に昇格チャンス。 最終的にレインボー札なら設定56なんてなのをやってました。 4シマ全48台の設置だったのですが、結構バランス良く配置する感じだったので1つのシマに絞って狙ってましたね。 通いつめていると結構パターンが見えてくる。かなりツモ率も上がってくるもんで、安定して勝てておりました。 ●人気台にはエピソードがある 人気台にはオカルトは付き物。ジャグラーしかり、海物語しかり。北斗も例外ではありません。 北斗と言えば「2チェ」いわゆる「中段チェリー」。いつのまにやら今では聞かない言葉になりました。 いつ何時引いても「最低25%で当たり」という単純なアツさは今もなお引き継がれております。 北斗のモード移行抽選や継続抽選のタイミングが「払い出し終了時」という解析が出たため、思い思いのタイミングで第三停止ボタン離してました。 ネジネジする人。ナチュラルに打つ人。敢えて取りこぼす人。液晶に合わせる人。 もはやジャグラーのシマなんじゃないかと見まがうほどで、雑誌なんかでも特集される程。 他にもラオウ攻撃時の「足ガクガク」で継続か否かが判断出来るとか2チェをビタ押しで4チェで取ると当たらないとかいろんなオカルト?がありましたな。 ●人気台はアツくなり過ぎる ある日、仲間が「レインボー札」をGET。意気揚々と打っていたのですが挙動が弱く、とても高設定のそれとは思えないダメダメぶりを見せていました。 まぁ北斗なんてのはタイミングが噛み合わなければなかなか当たりません。6で天井に行った事は何度もあります。 肝心の出玉もヒキに恵まれない時はどうしようもなく、良くも悪くも安定感は低いものでした。 20時の最終発表の時点で恐らく7、8万を投資して激ギレしていた彼に更に追い討ちをかける事件が。 「ごめんなさい。隣の台と間違えちゃいました。」 まさかの発表ミス。言わなきゃ分からないのにわざわざ教えちゃったのね。 女の子が発表してたのだけれど、そんなのは関係ない。怒りは収まる事なく彼はガチ詰め。泣き出す女の子。 騒然となる場に駆けつけた店長と事務所へ。30分ほどしてホクホク顔して彼が戻ってきた。 なんでもお詫びの「保証+翌日の6」が有ったとか無かったとか。 翌日、VIP入場した彼の台はこれでもかと言わんばかりの6挙動で初当たりを重ねていく。 夕方。 彼は激ギレしていた。平均連チャンが2を下回る数値で前日と同じ位負けていたのである。挙動はモロ6。 何度目の単発だろうか。彼のケンシロウがパンチで崩れ去り、ベットでパシューン! した瞬間、「バチコーン!!」本気の右ストレートが放たれた。 シマが揺れるほどの鉄拳制裁。だが収まらない。ワンツーからの蹴り 。さすがにドン引きした。 バイトのお兄ちゃんが止めに入るが、タイミングが悪かったのか何か言ったのか。標的がバイトに向いてしまう。 放たれる金的一閃。悶絶するバイト君に畳み掛けるように「コイン補給のスコップ」で殴りかかる彼を皆で爆笑しながら止めに入った事があった。 普通に暴行事件なんだけれども、結果的に大事にはならずに済んだので今となっては良い思い出であります。 大ブームになっただけに熱中した方も多く、北斗にまつわる思い出は人それぞれあるのではないでしょうか。 北斗が大ブームになった理由は「原作の偉大さ」だけではなく、斬新なゲーム性とそれを生かす演出があったからではないでしょうか。 バトル時における「ケンシロウの足」が見える瞬間の間だったり、剛衝撃が放たれた次ゲームのレバーで「真っ黒の画面に フワッと白い影」が現れる瞬間の間。 こういう間が個人的には大好きでした。 今の派手な演出よりやっぱりこういう「間」を生かした演出に魅力を感じるんのですよ。 (C)武論尊・原哲夫/NSP1983 版権許諾証SAB-302, (C)Sammy