タイトルは日本料理界にとても大きな影響を与えた料理人の言葉です。 この意味が少し分かる気がするな。 そう思う様になったのは京料理屋に入って11年目頃でしたか… 山を荒らしたくないという思いで勝手に駐車場の片隅で始めた山野草栽培もこの頃には40品種にも増え、店には無くてはならない物になってました。 季節や行事に合わせて、今日はこの花を使おう♪てな具合にね。 土地柄、行事や昔からの風習が多いので関連の新聞記事や書物はよく読んでたなぁ。 店を隅々まで掃除をし、季節や会の趣旨に合わせて、掛け軸を選び、花を選び、花器を選ぶ。 食材を選び、献立を考え、コース全体のバランスを見ながら器の色や形に細心の注意を払い器を決める。 常連さんなら三年前まで記録を遡って料理は被ってないか、器は被ってないか。 1回でも来たことがあるお客さんなら必ず前回はどんな料理でどんな器を使ったのか確認するんですよ。 器やグラス類は、箸置き、醤油を入れるちょこ等の小物から湯呑み、冷酒グラスやぐい呑みなど入れると数百種類に及びます。 その中からこれなら喜んでもらえる! これが考えうるベスト! そう思えるまで皆でひたすら考える、考える、考える… 決まらない時なんか、料理出しながらもっと何かないんか? 考えてました。 直前で閃いて地下室まで器取りに行ったりとか(* ̄∇ ̄*)ヨクアッタヨ~ とことん考えぬく。 二流のアタクシに求められているというプレッシャーに押し潰されそうになり気が狂いそうになる日々。 でも、無名な料理屋でもここまで出来るんだ、ていう意地はあったんだよな。 だから頑張った。 こうして色々と決まってやっと ほな仕込みにかかろうか( ̄▽ ̄;) そう、料理を作っている時間の方がはるかに短いのよ。 それでも、担当してた前菜が「綺麗~、芸術的ですね写真撮っても良いですか~?」なんて女子によく言われ、 自分は芸術家ではないし、料理は芸術作品ではありません!!生きる為に食べるんです、なんて格好つけながらニヤケる自分(* ̄∇ ̄*) お客さんが喜んでくれると頑張った甲斐があったなぁ、って。 料理ってね、全てなんですよ。で、行き着くところは心なんですね。 心が無かったら何も始まらんのです。 まぁ、そんな自分も今は飲食店を支える立場に立ってるんですがね。 料理屋にいて店を維持するってホント大変だなと痛感しましたね。 店は30、40年と経ってくるとアチコチボロッボロ( ̄▽ ̄;) 水道管やらエアコン、冷蔵庫、冷凍庫、エレベーターから高電圧変電設備の部品に至るまで。 うちらみたいな歴史の浅い料理屋ですらこの有り様( ̄▽ ̄;) これが100年以上の歴史ある老舗の苦労は想像を越えるよ(^^; 前置き長!!!! 先日、とある老舗高級料理旅館がリニューアルオープンしました。 最近よくきくリノベーションてヤツですね。 今はフランス料理も出しています。 リノベを手掛けた会社の社長さんのお母たまから「いつも助けてもろてるさかい、ご馳走したるわぁ。あんた料理人さんやし懐石料理でええね。勉強になるやろ」って。 おおー!ヽ( ̄▽ ̄)ノラッキー 巫女ちゃんもおよばれ(^^)
玄関。
20畳以上ある部屋を4人で使用
ガラス張りの縁側から庭園がドーン!! 途中、庭に出て庭師さんと戯れる(^^) 味は良かった♪ ごちそうさま! さすがに良い器を使ってる、でもパッとせぇへん。 値段の割には… でも維持費考えたらしゃあないのか。 伝えたい事は沢山。 庭師さんから感じたものが料理からは感じなかった。 まずは従業員の意識改革からかなぁ。
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日記
工夫して 心くだくる思いには 花鳥風月 皆料理成り
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メガネの板さんさん
ブロガーランキング:158位
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