パチンコに関わる遊技くぎ問題が騒がしくなってきています。 これまで高射幸性機を段階的に減らして「のめり込み対策」を進める流れでしたが、遊技産業健全化推進機構の遊技くぎの性能調査をきっかけに『検定機と異なる性能の遊技機の存在』で大規模撤去に発展する可能性も出てきました。 遊技くぎ問題がどのような流れで現在に至っているのか、さらに今後予想される展開などを説明します。 【遊技くぎ問題のおおまかな流れ】 ■4月下旬 警察庁 →ホールが意図的にパチンコ機の釘を曲げて、検定・認定時とは異なる性能になっていると指摘。改善に向けて遊技産業健全化推進機構(以下機構)に協力要請を出す。 ※遊技産業健全化推進機構=パチンコ、パチスロの不正改造の取り締まり、ジェットカウンターの不正検査など、パチンコ店に対する立ち入り調査を行う組織。 ■5月中旬 機構 →抜き打ちによる遊技機性能調査を行い不正改造の有無を判断すると発表 ※12月まではみなし期間として不正改造があっても行政通報はしない ■6月1日 機構 →般入賞口への入賞数を中心とした遊技機の性能調査をスタートさせる ■8月上旬 機構 →6・7月の性能調査結果として「わずかに改善は見られたが保通協試験時からは程遠い性能」と発表 ■9月上旬 機構 →8月の性能調査結果として「7月より状況が悪い、相変わらず保通協試験時からは程遠い性能」と発表 ■11月上~中旬 警察庁 →「検定機と同性能の機械が1台もない」(推進機構)という調査結果を受け、日本遊技機工業組合に調査を依頼 →日工組の調査の結果、ホールへの出荷時点で検定機と異なる性能を持つ遊技機が存在することが判明 →各ホール団体に該当機の可及的速やかに回収・撤去を進めるよう通達 ※日本遊技機工業組合=パチンコメーカーの組合。2015年11月現在、35のメーカーが加盟している。 ■11月中旬 全日本遊技事業協同組合連合会 →実際にホールに設置されている納品機が、検定機と異なる性能である事は認識していなかったと報告 →日工組側の下取り・回収案を聞いた上で対応する考えを示す ※全日本遊技事業協同組合連合会=全国のパチンコホール組合の協同組合連合会。 以上になります。 これから回収対象となる機種、下取りの価格とその時期などが決まっていくため、今日、明日に撤去とはなりませんが、関係筋では「1分間に一般入賞3個未満の台すべてが対象になる」とした見方もあり、そうなれば、全国300万台あるパチンコ機のほとんどが、その対象になる見込みだそうです。 以前は自主規制として段階的に設置比率を下げる予定だった「MAX機の撤去」ですが、今回は言わば「違法機」とも呼べる状況のため、事の深刻さは大きいです。 特にホール、メーカー、販社、その影響範囲は計り知れないもので、12月上旬には大勢が決すると言われています。そして、我々打ち手は果たしてどうなるのか・・・。 今度の動向は続報が入り次第、お知らせします!