5号機初期(2006~)アリストクラート5号機の未来を開く!!

5号機時代に突入し、アリストクラートが放った最初の1台が5号機の流れを大きく変える事になります。


■怪胴王
アリストクラート初の5号機はファン感涙「爆裂王」の後継機「怪胴王」が5号機初の新基準機AT(ART)として登場します。

当時、RT機がメインであり通称「リプパン機」も出来ていたので、いずれ出るであろうと言われていましたね。

成立ラインが中段ライン無効という独自で初のリール制御から生み出される出目演出が魅力で、この技術は後に多くの5号機に搭載されていますね。

演出との絡みで成立矛盾が起きたり、無効ラインに揃ったりと今までにない打ち方で、変則押し等も楽しめました。

BIG後は必ずARTに突入し、最長300Gの消化で終了。1Gあたり1.5枚増ながら、ボーナスしかコイン増加の手段が無かった当時、5号機の未来を照らす光でした。コミカルで可愛げのあるキャラクターで人気が出そうでと感じましたが、パンク役の回避ナビのわかりずらさが仇となり、なかなかウケは良くは無かったと感じます。うっかりRTをパンクさせてしまうのは当時のあるあるでしょうかね。

つい最近全国で最後の1台を打って来ましたが、今打っても面白かったですよ。ええ、勿論パンクさせてしまいましたがね。

当時、高機械割リプパンRT機が出始めた頃であり、スペック的に辛めの「怪胴王」はなかなかユーザーの支持は得られませんでした。しかし「ART」と「変則有効ライン」は既にマンネリ化しつつあった5号機の道を大きく切り開くのでした。

■ダンス☆マン
その後、システムを発展させたART機「ダンス☆マン」をリリース。この機種において初めて「ART」という言葉が標準的な言葉になりました。

こちらは大物ミュージシャンとのタイアップ。ダンスミュージックで人気のアーティストで、70~80年代のカバーやリミックスを多く発表。また、数々の有名楽曲の編曲を手掛けたアーティストとしても有名。彼を知らなくても彼が編曲した曲は誰でも知っているはずです。ファンキーなアフロとサングラスがお馴染みですね。

純増0.7枚のリプパンART機でパンク役の回避ナビを獲得する事でARTを伸ばしてゆく。ナビ獲得はBIG中の7揃いとナビなし状態でのゲーム数消化による自力昇格がメイン。機械割も最高設定で118%と強力で、設定推測要素の一つである、BIGの当選要因を判別する打法も変則ラインの制御とマッチしており、抽象的な演出から生まれる「違和感出目」は非常に完成度の高いものでした。

サウンドも当然こだわりを感じるものになっております。基本的にはダンスミュージックやディスコサウンドがメインで、誰しもが1度は聴いた事のある「SEPTEMBER」等の有名曲のカヴァーアレンジやオリジナル曲でノリッノリのゲーム消化が可能です。ART中におけるジャクソン シスターズのカヴァー曲「ミルク好き」は今でも耳に残っております。

この頃は5号機の1次黄金期で「スパイダーマン」「リンかけ」「マーベル」「ガッチャマン」等119%機が数多く出回っており、これまでの5号機に無かった活気と鉄火場感に包まれました。メイン機種を張るまでとはいかなかったこの「ダンス☆マン」は競争率の低さ、推測の容易さ・機械割・と3拍子が揃った、個人的に大変お世話になった機種です。イベント時に重宝しておりました。

■パチスロ 哲也~雀聖と呼ばれた男~
その後、遊びやすさを追求したボーナス+ART機「パチスロ 哲也~雀聖と呼ばれた男~」をリリース。

こちらを打った方はかなり多いのではないでしょうか。遊び安さ・出玉力・演出・非常にバランスが練られた台で、ユーザーから高い評価を受けていましたね。

原作は週刊少年マガジンで連載された人気麻雀漫画です。玄人[バイニン]と呼ばれる博徒の物語で、実在する「阿佐田 哲也」氏がモデルとなっています。阿佐田氏はそれまで単なる賭博に過ぎなかったとされる麻雀を一つの文化にまで押し上げた立役者でもあります。

ART「玄人チャンス」は0.8枚増。継続ゲーム数はCZ「天運チャンス」時の入賞役によって変わるシステム。基本は30Gで連チェ100G・特殊15枚1000Gとなっており、一撃性は抜群。

ARTナビは主にBIG中に抽選されるのだが、ポイント抽選となっているのが特徴です。BIGの全ての役でポイント加算抽選を行っており、運によっては思いがけない大量ストックをしていることもありました。ナビポイントは最終的にBIG終了時の麻雀アガリの役で示唆していて、役を読みあげる瞬間はドキドキしたもんです。

ボーナスもART機としては非常に軽く、500ごとに天井も搭載されていて、とても打ちやすかったです。成立ボーナスの色や特定ボーナスによる設定推測も信頼度が高く、攻め口が色々なところにあったのが支持の要因ですかね。

このように、多彩な演出と変則4ライン等の「型破りな仕様」は5号機の幅を大きく広げる事になりました。

唯一不思議なのが、「レインボー」演出。ぱちんこ・パチスロ問わず「レインボー」はほぼ当確演出なのが風潮なのですが、アリストクラートのレインボーは4号機時代からほぼスイカ。全くアツく無いのも特徴です。何がそうさせていたのかは謎です。

(C)ARISTOCRAT
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